山に登るのは非日常を求めているからなのか
山を非日常だと言う人は多くて、逆にいえば非日常だから行きたいということだ。旅行も同じだ。
アルプスや八ヶ岳なんかは非日常そのものでしかない。私がアルプスに行かない一番の理由は「車の運転が嫌だから」なんだけど、もうひとつ大きな理由に「山に非日常を求めていない」こともある。各務原市に八木三山があることを最近知ってとても行きたいと思っている。登山口は各務原のドンキホーテから15分くらいだ。標高は300mほど。八木三山は日常だ。
映画シン・ゴジラはとてもおもしろかったけど、是枝監督の「海よりもまだ深く」の方が100倍好きだ。シン・ゴジラはザ・映画で非日常で、是枝監督はいつも生活を描いていて日常だ。
私は「山を日常にしたい」と思っている。
日々の生活でストレスや嫌な人間関係などに疲弊してそれを忘れるために、「非日常」を求めてアルプスや八ヶ岳に行く人はきっといる。もちろん私が山に行く理由もそうだ。
その疲弊を解消するのに、「非日常のアルプス」ではなくて、「各務原の八木三山に行くこと」が、その手助けになれば、と私は思う。
山が日常になれば、日々の生活が心軽やかに穏やかになるんじゃないかと思っている。だから私は「山を日常にしたい」と思っているんだろう。