7年経って今度は私が誰かに伝える番になった

人の前で話すことは時々あるのだけど、登山初心者の為の話をするのは改めて考えたけど初めてかもしれない。初めて人前で話したのはリチルさんのトークイベントでそのときは私のわがままで近くの山の話にさせてもらった。いなべFMの山へ行こうは山の紹介とゲストの話がメイン。CBCの土曜天国は2時間の生放送でとてもおもしろく初心者の為の話ではあったけど、私自身の話もさせてもらった。マチカラの司会はほとんど話はしない。土曜日のジャズドリームは純粋に登山初心者への話をして欲しいと言われた。

原稿を作った後に読み直してふと思い出した。2009年に初めて山を登ったときのことだ。当時の恋人に今度友達と山を登るんだと話したら、恋人は山に登っている友達がいるから紹介するよと言われ、その後その友達から長い長い本当に長いメールをもらった。メールの内容は道具、服、マナー、自身の経験などのことだった。当時当然ながら山登りのことを全く知らなかった私はそのメールを何回も繰り返し読んだ。山は怖いなと思った。メールに書いてあった道具をできるだけ揃えた。山に愛があるとてもいい文章だった。山のことを知らない人に安全に登って欲しいと思っていることが伝わる文章だった。

当時の恋人とも別れその友達が今どうしているか知らないけれど、あのメールはその後何年も保存して初めて山を登る人に送ったりもした。初めての山登りで雨の御在所岳に登ったときの話は今でも一緒に登った友達と笑いながら話す。無事に下山して、今も笑いながら話すことができるのはあのメールのおかげでもあるんだろう。

7年経って今度は私が誰かに伝える番になった。あのときの私のように右も左もわからない人に私は上手に伝えることができるんだろうか。山は確かに怖い、それでも上手に接すればそんなに怖がることもないんだよと伝えることができるんだろうかと思った。