橋口監督の映画恋人たちが先週から公開された

「山に登るようになって変わったこと」を今年の全ての号のポの最初のページに載せた。

橋口監督の映画恋人たちが先週から公開された。橋口監督は一番好きな監督で、前作ぐるりのことは一番好きな映画で、映画館で見てDVDで見て何回見たかわからない。過去作ハッシュも何回も見た。新作もテーマは変わらず、生きづらい人がいて挫折して悔しい思いをして、でも最後には少し明かりが見える再生の物語だ。

数日前に恋人たちを見た。2時間ひきこまれてみたがインターネットで言われるほどの気持ちにはならなかった。ぐるりのことを見て映画館で号泣したのは山を登る前だ。あれから7年経ってサブカル男子だった私は山に行くことが日常になった。散歩に行くように山に登る。「山に登るようになって変わったこと」それはまさに私が変わったから載せたのだった。

恋人たちを見て泣いて悔しくて切なくてという強い気持ちにならなくて、少しさびしい気持ちになったけど、今私は生きるのが少し楽になったように思う。感受性は低くなったのかもしれないけど、日々の生活は軽くなったように思う。思い悩むことは減ったように思う。

橋口監督の次の映画もすごく楽しみなのは変わらないけど、私自身は変わりつつあるのかもしれない。


橋口亮輔監督 映画『恋人たち』予告編

2016年6月23日の過去記事より転載